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文化の交差点

2014.03.17

祝 東京外国語大学合格

 

「合格しました!」

 

 と職員室に卒業生がぬ〜っと顔を出しました。

ニンマリ笑顔をみせる渡辺くんは、東京外国語大に合格です。

 

 

ヤッタ〜!!!

 

と、よろこぶ英語科の武田先生が興奮しながら語り始めます。

「昨年、選抜クラス渡辺くんのことを教えました。知識量の面では抜きんでるものがあったので、MARCHレベルの大学なら合格できると思っていたのですが、本人がワンランク上の大学をめざし、夢を追いかけての浪人となりました。リベンジに燃えて臨んだ今年は、彼の英作指導をさせてもらいました。浪人してからもよく努力していたのですが、自分ひとりで解答する英作文は合格レベルに達しているか不安があったそうです。具体的にお話しすると、東京外国語大の入試問題では、500ワード前後の英文をリスニングし、それをもとに、英語200ワードで自分の意見を書くというものがあるのですが、その添削指導をしたのです。添削してみると、流石に、彼の書いてきた英文には、ほとんどミスはありませんでした。ですが、何かが足りないと思いました。一般に『起承転結』と言われる部分があやふやで、But, And So などを多用し。”無理やり”流れを作っているように思えました。英語は日本語よりロジックな言語なので、話の展開を考えるように指導しました。よく起承転結を付けてかけ!と言われますが、それはウソで、あっ少し言い過ぎました。それは難しいので、受験テクニック的なことを言えば、接続副詞に頼らず、ストーリーを考えて英文を組み立てていくように指導しました。本番で、この作戦が見事に実を結んだのだそうです。こんなうれしいことが他にありますか(笑)。」

 

 

 

もちろん、現役合格が一番なのは言うまでもありません。受験当日風邪気味だったり、今回の受験シーズン中には大雪の日もあり、渡辺くんも慶応大学の受験日に東横線が止まって受験すらできなかったそうです。そういう色々なことを乗り越えてつかんだ合格なのでよろこびもひとしをです。夢を実現する過程で出くわす少しぐらいの困難は、歯をくいしばり、夢の大きさで乗り越えて、納得するまでチャレンジすればいい。浪人生活を乗り越えてたくましくなった彼の姿を見ていて、こちらも勇気をもらいました。そして、生徒の将来を第一に考えていきたい。生徒との出会いを大切にしたい。卒業しても『武南』でつながっていたい。武南はそういう学校でありたいと思いました。

 

先生は言います。

 「合格は、もちろん、100%、彼の力です。それでも、生徒の成長に関われたということが、教師としての最高の喜びであり、彼への感謝の気持ちでいっぱいになりました。」

 

渡辺くんにトルコ語学科を選択した理由をたずねると、

「世界史をやっていくなかで、オスマントルコが栄華を誇っていた時代に興味を持つようになりました。アジアとヨーロッパを結ぶ位置にあるトルコは”文化の交差点”とも言えますよね。トルコの歴史や文化を学ぶことに強く惹かれています。そこには、グローバルな世界で生きていくヒントが隠されているように思います。トルコは親日国としてもしられていますし…魅力的な国なんです。」

 

夢を語る彼の笑顔はほんとうにかっこよく見えました。

 

合格おめでとう!

 

 

 

 

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