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学習合宿の思い出

2012.09.13
学習合宿の思い出

学習合宿最終日、夕食の時、3年生の女子に声をかけられます。

「9時30分からの自習の時間に、英語の授業をしてください!」

やる気になった生徒の申し出を断るわけありません。

約束の時間になって、教室に入ると女子生徒全員が待っていました。

「何やりたい?」

てっきり文法の問題の答え合わせがしたいのかと思いきや

「東京大学物語をやりたい!」

と言いだします。

これは東京大学の入試問題をプリントしたもので、今回の合宿のために用意したネタでした。



授業で使いきれなかった問題があったので、さっそく、それを始めます。

残っていたのは一番難しい問題だったので…できるわけない!そう思っていたのですが…

「先生!」

声をかけてきた生徒のところまで行って答案をチェックします。東大の問題はあたりまえですが、難しいので、できた生徒から解答を見せてもらっていたんです。

え”

全部当たってるじゃないですか。しかも、彼女は辞書を使っていません。

感動、いえ…鳥肌が立ちました。

オレよりもできるかも…

あまりに…うれしかったので、

「●●が全部出来たぞ!うゅ〜感動したから…みんなにアイスおごってあげるよ〜!」

大歓声の中、アイスを買って戻ります。



その後も、辞書を使いながらも全問正解の生徒がでてきて…

「解説しま〜す!」 と言うと

「待ってください!」
「もう少し時間をください!」 と止められます。



東大の問題って…難しさがおしゃれなんですね。それをなるべくわかりやすく解説し始めると…

「楽しいかも〜」
「私…がんばる!」

なんていう声が聞こえてきます。

良い雰囲気で予定外の授業を終えると、泣いている生徒がいます。できなかったので悔しくって涙がでちゃったのだそうです。1、2年の時はトップクラスの生徒だったので、抜かれるのが…許せなかったようです。

具体的にこれからやらなくちゃいけないことを伝え、本人の優れている個所をもう一度口にして確認させると…

「泣いちゃったけど良かった。スッキリした!」

笑顔が戻ってきました。



ここに書くほどのことではありませんが、生徒との温かいやりとりもあって、学園ドラマほどのダイナミックさはないけれど、教師って…ステキな職業だな〜そう心から思える一日になりました。素晴らしい生徒との出会いに感謝の気持ちでいっぱいになりました。2学期もがんばっていきましょう!
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